シロアリの予防にはなぜあのように高い料金がかかるのか?

 

シロアリの予防にはなぜあのように高い料金がかかるのか?

 

 

シロアリの予防にはなぜあのように高い料金がかかるのか?

それは、日本しろあり対策協会(通称 白対協)の指示で、シロアリ業者が床下にムダに大量の薬剤をばらまくから、工事金額が跳ね上がるのです。
そのロジックをじっくりご説明します。

 

これはシロアリ業界の中にいないと、当然わからないのですが、大きな要因の一つは、日本しろあり対策協会(通称 白対協)の存在です。

日本しろあり対策協会(通称 白対協)という名前はもしかしたら、ご存じの方もみえるかもしれません。
シロアリ業者のホームページなどを見ると、結構な確率で「日本しろあり対策協会に所属しています」ですとか「しろあり防除施工士の資格を持っています」といった内容が記載されています。
(後述しますが、シロアリ業者の良し悪しを判断する上で、実は協会に属しているか否か、防除士免許を持っているか否かはあまり関係ありません)

 

この日本しろあり対策協会とは、一体どういう団体なのか?しろあり防除施工士とは何なのか?という点から始まって、最終的に「シロアリの予防にはなぜあんなに高い料金がかかるのか?」を赤裸々にご説明していきます。

 

 

<日本しろあり対策協会とは>

50年ほど前に、当時、家屋を支える基礎の形状を含め、家に関してさまざまな変化がありました。
例えば基礎の形状については、昔は床下にコンクリによる基礎の囲い(布基礎)などなく、風通しも良かったのですが、その頃からコンクリにより囲われ、シロアリを含む生物たちの目線で言えば、床下の環境は大きく変わったわけです。
こうした環境の変化により、徐々にシロアリが問題視され始めました。
※環境が変わってなぜシロアリが増えた(問題になり出した)のか?については後述します。

 

そして、それまではあまり問題にならなかった、シロアリによる家屋の食害が目立つようになり、色々なシロアリ業者が出現し始めました。
しかし当時はまだ現在と比べて、シロアリの駆除や予防の施工方法は確立されておらず、有効な薬剤もなく、またシロアリの生態についてもあまり解明されておりませんでした。(厳密には、解明はされていましたが一般的ではなかった)

 

そのせいで、シロアリの食害に遭う家は増えましたが、シロアリを駆除しきれない業者が多数おりました。
そこで事態を重く見た国土交通省が動き、シロアリ駆除などの施工方法の標準化を目的として、社団法人 日本しろあり対策協会が誕生しました。

 

これが始まりです。

 

 

<しろあり防除施工士とは>

日本しろあり対策協会が認定する、民間資格です。(国家資格ではない)クルマの免許などと違い、シロアリ駆除をするにあたって、この資格がないとダメということはありません。

 

そしてこの協会が作成、発行している「防除施工標準仕様書」というのがあります。
シロアリの駆除、予防の施工方法が記載されています。
が、これこそが、シロアリ予防や駆除の工事金額をはね上げている元凶なのです。

この防除施工標準仕様書の目的は、協会の設立と同じく「シロアリの予防、駆除作業の標準化」です。
しかしこれには大きく2つの問題点があり、

 

①シロアリの生態などの知識が無い業者や、シロアリ駆除の技術が無い業者でも失敗しないように、余分な作業がたくさん盛り込まれている。

 

⇒まず考え方として、「シロアリが居ても居なくても、とりあえず何も考えず全域に薬剤をまいときなさい」なのです。
シロアリの生態等について、普通に知っていればそんなムダなことをしなくてもいいのですが、協会が実際のシロアリの生態を知らないのか、シロアリ業者を信用していないのか分かりませんが、このような指示になっているのです。

しかも「全域に薬剤をまく」と簡単に書いていますが、コレ どのくらいの量をまくかご存知でしょうか。
一般的な20坪前後のお家ですと、お風呂1杯分(150~200リットル)をまくんです。
こんなムダなことしなくても、シロアリの生態を理解していれば、もっと少量で済むのですが。。
また、ベタ基礎のお宅などは特に、予防工事が終わったあとは、床下はビショビショどころか完全な水たまりですよ。
これの何が問題かといいますと、まず薬剤代が余分にムダにかかる。(この中に利益もたっぷり乗せられています)

そしてこれだけの大量の水が一気に床下に出現するわけですから、これらが蒸発する際などに大量の湿気も発生しますし、思わぬシックハウスのような症状が発症することもあり、基本的にいいことはありません。
これが5年ごとに「保証が切れますから、また薬剤撒きます」とやって来るわけですから。。

 

 

②誰が作成したのか知りませんが、記載している作業の内容がシロアリの生態にマッチしていない

 

⇒例えば、日本国内では主に2種類のシロアリが対象になります。(厳密にはもっといますが、2種類という認識でOKです)
イエシロアリヤマトシロアリと言いまして、一般的なシロアリの被害として紹介される画像は、ほとんどがイエシロアリのものです。

ヤマトシロアリと比べて、イエシロアリは集団に属するシロアリの数が約100倍なのです。
ですので被害のレベルも全然違うわけですが、防除施工標準仕様書では、この2種類を区別せず一緒くたの作業方法になっています。

また、①にも記載しましたが、シロアリがほとんど寄りつかない場所にまで薬剤をまく指示になっていますし、その撒き方も表面に散布するだけですので、ヤマトシロアリにはいいかもしれませんが、イエシロアリには全く不足です。

一事が万事、このような感じなのです。
(私が不思議なのは、仮に協会の事務の人間が作成した仕様書だとしても、シロアリ業者はやってて疑問に思わないのかなと、、そんなに知見が無いのかなと、、)

 

以上、しろあり対策協会について何となくお分かり頂けたかと思います。
次章では、シロアリ発生の原因について言及しています。
そして最終的に、それらを踏まえて、なぜあんなに予防費用が高いのか、結論をご説明していきます。

 

 

シロアリの発生する原因って何??

 

 

<シロアリの発生原因>

 

そもそもシロアリが床下に上がって来る理由としては、まず床下のそのまた下の土の中にシロアリがいるから、です。

もしご自分の家の下の土の中に、もともとシロアリがいないのであれば、どれだけ待ってもシロアリは発生しようがありません。

※よそから飛んできた羽アリが住みついて、営巣して、繁殖して、木材を食害するという可能性も理論上はゼロではありませんが、現実的には 99.9%ありません。
そもそも羽アリを飛ばす第一目的が、繁殖ではありませんし、シロアリは実は非常にか弱い生き物ですので、たまたま行きついたところで生きていくのは困難です。
一般的に羽アリの生存率は、約0.01%と言われています。
1万匹の羽アリが飛んで、1匹生き残るレベルです。

 

ですので、もともと自宅の床下の土の中にいないのであれば、そのお宅にはその後も発生しない確率が高いです。
(もちろん、発生していないことを確認するため、定期的に点検することが必須です)

そしてこの土の中にいるシロアリが、我が家の床下に上がって来るケースというのは、家を建てたり、リフォームをするなど、地面(土壌)に何らかの刺激が与えられた場合です。
他には大きい地震が起きた、のように地面(土壌)に対してそのような刺激があると、それがキッカケで地中のシロアリの産卵活動などが活発化し、シロアリが増えて、増えた分の巣を拡大して、その集団が拡大していきます。
(大地への刺激で活動が活発するの件は、生物学などの話になってきますので、この辺にしておきましょう)

 

ですので、新築2年目、3年目などに羽アリが飛ぶ場合がありますが、これはもともと地中にはシロアリがいて、最初の新築で土壌が刺激を受け、活動が活発化して、恐らくシロアリの数が増えすぎたせいで、羽アリが群飛したのでしょう。
(営巣するペースよりも、産卵してシロアリが増えるペースの方が速かった)

先述のとおり、羽アリの群飛は繁殖目的ではなく、増えすぎたシロアリの数を減らす、言わばリストラのようなものです。
(この辺を分かっていない業者は実は多いです)

 

仮にシロアリが上がってきても、羽アリを出すほどシロアリの数が多くなければ、そのまま巣の中に留まり、5年後の点検のときにあえなく駆除されるでしょう。

 

話が少し逸れましたが、シロアリ発生の原因をおさらいします。

 

①もともと家の下の土中に居るか居ないか
(床下の木材に湧いてくるわけではない)

 

②それが床上に上がって来るか来ないか

 

実はこれだけなのです。
居るかどうかは運ですし、それが何らかの刺激で上がって来るかどうかも、はやり運です。
新築時の刺激で上がってこない場合はあります。

 

と言いますか、シロアリなんてそもそも自分の土地の土中に居ないお宅の方が多いのです。
しかし居るか居ないかは分かりませんので、そこをどのように予防するかが肝要なわけです。
しろあり対策協会(防除施工標準仕様書)の考え方は、そこがズレているので、現在のようなムダに高い金額に跳ね上がるのです。

 

次章にて、これまでのしろあり対策協会の指示するシロアリの予防方法(防除施工標準仕様書)がいかに意味が無いか、シロアリの生態を交えてご説明しています。
そして最終的に、なぜあのように高い予防費用を取られるのか、をご説明しています。

前章のとおり、シロアリの発生する原因はお分かり頂けたかと思いますので、ここではそれをどのようにして予防するべきか、しろあり対策協会の指示内容と比較しながらご紹介します。

 

そしてシロアリ予防金額を跳ね上げている原因を明確にします。

 

<シロアリの生態>

 

シロアリが土中にいた場合に、シロアリが床下に上がってくる時は、必ず何かに沿って来ます。
どういうことかと言いますと、シロアリは実はか弱い生き物ですので外気にさらされて生きられません
(土の中では土に守られているので、元気に生きられます)

 

例えばご自宅の基礎が布基礎であれば、土中から床下に出てくる時は、いきなり床下のど真ん中からゾロゾロと上がって来たりしません。
もしど真ん中にひょこっと顔を出したら、もう一度ちょっと戻って、横の方へトンネル(=巣)を掘り進みます。
そして大体ぶつかるものと言えば、基礎なのです。

基礎にぶつかったら、次は基礎に沿って上へ進もうとするのですが、先述のとおりシロアリは基本的に外気に晒されては生きられませんから、どうするかと言うと、今までトンネルを掘って出た土をそこへポンポンと積み上げて、今度は地上にもトンネルを作ります。これを蟻道(ぎどう)と言います。

 

それを自分のフンなどの水分で崩れないように固めて、どんどん上へ積み上げます。
そしていずれ床下の木材(根太や大引など)に到達し、そこから食害が始まります。

ということで、土中からシロアリが上がってきた場合、99.9% この蟻道が基礎部分(外周も含む)なり、床束にあります。
それがまずシロアリ発生の有無を知るチェックポイントになります。

これまでにシロアリの生態について、以下の2点をご説明してきました。

 

・シロアリは外気にさらされて生きられないので、蟻道を作って自分たちを覆う

・基礎に沿って蟻道を積み上げる

よってベタ基礎でない場合、シロアリは床下の真ん中あたりの土の部分には薬剤を撒いても、ほとんど意味がありません。

そして白対協の防除施工標準仕様書では、基礎付近の土だけではなく、この関係ない真ん中あたりの土にまで大量に薬剤を撒くように指示しています。そして薬剤をポンプなどで散布しただけでは、土には1~2cmほどしか浸み込みませんので、シロアリには触れることがほとんど無いため、意味がありません。

 

そしてついでに言いますと、ほとんどのシロアリ業者は、薬剤を土の部分ではなく、床下の木材の部分にしか散布しません。土の部分には、木材にジャバジャバと散布して垂れてきた薬剤がかかるのみです。

これは白対協ではこのような指示はしていませんが、シロアリ業者の方で勝手にこのように作業しているのです。

しかも薬剤は木部用と土壌用に分かれていますが、これも勝手に土壌用を木部にかけているのです。

でも平気で「防除施工標準仕様書どおり作業します!」 「しろあり防除施工士の資格を持っています!」と言っています。

土壌用を木部にもかけるのは、個人的には悪くはないと思いますが、それなら「防除施工標準仕様書どおり作業します!」は詐欺ですよね。

 

 

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