しろあり防除施工士としろあり対策協会

 

しろあり防除施工士

 

 

しろあり防除施工士という資格は、しろあり対策協会(白対協)という社団法人が設立した資格であり、国家資格ではありませんし、もちろんこの資格が無くてもシロアリの予防工事やシロアリの駆除をしても問題ありません。

 

危険物取扱主任者やボイラー技士などは国家資格ですし、この免許が無いとそれに関連する作業はできませんし、やると罰せられます。
また、中央職業能力開発協会(JAVADA)が主催する、造園工事作業や鋳鉄鋳物鋳造作業のように、国家資格ではありますが、それが無くても作業をしてもよいものもあります。

 

ということでしろあり防除施工士は、漢検の~級を持ってる、に近いですね。

 

もちろんこの資格が無い業者よりも、資格を持っている業者の方が安心感はありますね。
しかし、例えば同じ弁護士資格を持っていても、勝てる(有能な)人もいれば、そうでない人もいます。
つまり重要なのは資格を持っているかどうかではなく、目的(=シロアリを予防、駆除)を達成できるかどうかです。

 

シロアリ防除施工士の資格を持ってて、お客さんのために一生懸命作業をしても、結果的に目的を達成できなければ意味が無いのです。そういう業者はたくさんいます。

お客さんのために一生懸命作業するのは当たり前のことです。そんなことをアピールしても仕方ありません。

 

 

しろあり対策協会(白対協)

しろあり対策協会の「しろあり防除施工仕様書」

 

しろあり防除施工士の資格を取ると、上記の「しろあり防除施工仕様書」なるものに則って作業をする、という誓約書のような物を書かされます。

そしてこの仕様書というのが、協会のどのような人が作成したのか分かりませんが、ちょいちょいオカシイのです。

 

シロアリの種類によって予防、駆除の仕方が全然違うはずなのに一緒くたに記載していたり、ベタ基礎と布基礎を一緒くたにしていたり、施工の際に使用する薬剤も系統が違うものを一緒くたにしていたり、シロアリの生態を加味していなかったり。

「遵守せよ!」と言うわりには、記載している内容が曖昧というか、雑なのです。

 

経験が豊富で、本当に必要な知識を持っている業者なら、曖昧であったり紛らわしい、分かりにくい、間違っている書き方をしていても、読み替えて作業をするのでしょうが、普通の業者はほとんどそのまま鵜呑みにしているのが現状です。
これが前章でお伝えした、資格は持ってても目的を達成できない業者なのです。

そもそも白対協に属していなかったり、しろあり防除施工士

いくつか事例をご紹介します。

 

 

・土壌処理について

 

駆除の際に蟻道付近の土を掘るのは、あくまで駆除のためです。
蟻道直下はシロアリの活動が多いのでこのような対処を行います。
そして駆除時における蟻道のない方面への予防が必要と思われる場合では、立ち上がり部に沿って掘らずに表面吹付けを行います。

この場合でも、噴霧ではなく線状の噴射で土をえぐるように行いますが、堅い土ではできるだけ基礎に沿った縦方向に浸透するように配慮します。

 

白対協仕様書では、こういう考え方が欠落しています。
㎡あたり数リットルという面状の考え方は、生態に合いません。
予防でも駆除でも、シロアリの進入路となる部分に薬剤が必要なのに、あまりに一般論過ぎます。

 

しかも、白対協仕様書の根本的欠陥は、イエシロアリとヤマトシロアリを区別していないことです。
イエシロアリでは、巣の駆除がなければ、この程度の処理ではまったく予防にもなりません。
逆に、ヤマトシロアリでは過剰です。

 

 

・ベタ基礎の処理を「土壌処理と見なす」

 

これはもう論外です。
土壌に薬剤が入ってないのに「土壌処理」だと言い張るのは、全く理解不能です。
配管、セパレータ、水抜き穴をとくに意識した規定でもありません。
また、そういう場所に吹きつけただけでは薬剤は浸透しません

 

確かに、コンクリート表面に薬剤があることで、活性の低いシロアリや活動の先端部分では蟻道が阻止されると思います。
しかし、活性が高い場合はヤマトシロアリでも処理部分を突破します。イエシロアリではなおさらです。

 

土壌性のシロアリはが蟻道を延ばすのは、上に木材があるからではなく、最初のきっかけは、地下活動で余った土の捨て場として積み上げるだけです。

蟻道が作られ始めると、薬剤があるコンクリート表面は糞や土粒で「舗装」されて、後に続くシロアリは薬剤に触れなくなってしまいます。

しかも蟻道の材料の土には薬剤は浸透していないのです。
ベタ基礎では、やはりシロアリが這い上がりやすい外周部の必要な部分に薬剤処理するか、あるいは、ベタ基礎打設直前に必要範囲に散布するかどちらかです。

 

現在主流薬剤の多くはマイクロカプセルやフロアブルですので、雨水で広く拡散する可能性が低いものです。
正しく使えば、いない場所に大量散布するよりはるかに環境への負荷は少ないはずです。

 

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